令和4年度
介護付き有料老人ホームたけぞの
所在地(市町村)/沖縄市
業種/医療福祉(介護サービス)
事業内容/老人ホームの運営
従業員数/36名
確実にターゲットへ届く求人に改善
本事業に参画する前はどんな課題がありましたか?
ハローワークなどで求人を出したり、介護職の就職説明会へ参加しつつ、Instagramでの情報発信も始めてみたのですが、応募が少ない状況が続いていました。介護業界全体として人手不足な上に離職率が高い傾向にあり、せっかく新しい人が入ってきても同じくらいの人数が辞めてしまいます。本事業のセミナーを知り、同じ会社でいくつか老人ホームを経営しているので、会社全体で参加しようということになりました。
職員のなかには最高齢で80代の方がいて、年配の方でも働くことができる点はアピールポイントになると思っていたのですが、それを求人に書くと年齢が高めの人しか集まらなかったり、誰でも良いから働いてほしいと対象を広げていてなかなか人が集まらないという懸念がありました。セミナーでは、「誰に」求人を出すのかをピンポイントで狙う求人を出していくというお話を聞いて、今までになかった発想なので、なるほどと納得しました。
専門家の先生とお話されて、どのような取り組みを行いましたか?
どんな人に働いてほしいか人物像を考え、ターゲットに届くよう求人の出し方を変えるところから始めました。年齢層によって求人を見る媒体は違うため、若い方向けにはネットで出してみたり、年配の方向けには紙媒体を使ったりして工夫するようにしました。掲載内容に関しても今までは一つの枠の中に色々な職種を詰め込んでいましたが、一番必要な職種から一つずつ絞って掲載するように変えました。
また、人事評価制度や教育のシステムが十分に整っていなかったため、専門家の先生にアドバイスをいただきました。職種ごとに業務内容や求められる姿などを洗い出し制度設計していくことで、人材育成を行い離職率を下げていこうという狙いです。すぐに完成するものではありませんが、いただいたアドバイスを参考に取り組んでいく予定です。
取り組みの最中かと思いますが、現時点で得られた成果はありますか?
採用活動するにあたって全く知識が無かったので、これまでは誰でも良いから採用しようとしていました。ですが事業を通して、働いてほしい人材像を定義するという考え方を知れたことは大きな収穫です。
朝食を配膳する朝6時半から9時半の人手が足りなかったのですが、若い方や子育て世代は朝早い時間に働くことが難しいため、この時間には年配の方が合うだろうという想定でターゲットを絞りました。「元気な高齢者を募集します!」というタイトルで求人誌に載せたところ、すぐに2名の採用に繋がりました。採用したのはまだまだ若い50代後半の方と70代の方なのですが、私たちが高齢と思っている年齢と、自分は高齢だと感じる年齢に差があり面白いです。
今後は現場でリーダーになれるような若い世代の正社員や男性の方をターゲットとして、うまくアプローチできるよう工夫しながら採用活動を行っていきたいと思っています。
取り組みの成果