令和4年度
南部電工株式会社
所在地(市町村)/糸満市
業種/建設業(電気工事、土木事業)
事業内容/電気工事、電気通信工事、土木事業
従業員数/37名
いい採用はターゲットの明確化と伝え方を変える
いつ頃から求人活動をはじめましたか?
求人広告を出し始めたのは約5年前からです。有料無料問わずあらゆる求人媒体に掲載するも、5年間1件も応募がありませんでした。このままではいけないと思いながら何もできずにいた中で、商工会からの知らせで採用力向上モデル事業を知りました。事業を紹介するセミナーがあると知り、足を運んでみることに。そこで採用コンサルタントの小宮さんが採用について登壇しているのを聞き、弊社に必要なのはこれかもしれないと感じました。実はセミナーに行く数日前、知人から「どういう人を採用したいの?」と聞かれ、すぐに答えられなかったことがずっと気になっていたんです。マッチングの大切さについて語る小宮さんの話とリンクしました。「どんな人を採用したいか」を明文化できていないことが問題なのではないか。だとしたら、事業を通じて「どんな人を採用したいか」から考えてみたい、その方法を小宮さんから教わりたいと思いました。
採用したい人物像を推し量るために、どのようなことをされましたか?
課題を説明すると、今いる職員の傾向からどんな人を採用すべきか図るため、職員8名をヒアリングしていただくことに。その結果、入社理由について「安定している」「電気は将来なくならない」と、将来性に関する声が多く出ました。それまで求人広告には報酬を全面に出していましたが、実は目先の金額よりも長期的な安定を打ち出すべきだと気付きました。また、ヒアリングを繰り返すうちに、部署ごとに求める人物像が違い、求人を分けた方が良いということも見えてきました。部署ごとの書き分けのアドバイスで印象的だったのは、未経験OKは「分かりやすい文章で」、中堅が欲しい部署は「あえて専門用語を使う」という手法。
また、弊社の特徴として安全管理を徹底しなければいけないため、厳しく指導する場面も多々あります。その厳しさはネガティブな要素だと思っていましたが「そういう会社に憧れる若者もいます」と言っていただき、ターゲット層を広く捉えることができるようになりました。
本事業を通して印象に残ったことを教えてください。
一番記憶に残っているのは「いい採用をするには条件面を変えなければいけない」と思っていたところ「変えなくていいんですよ」と言ってくれたこと。条件面だけではなくやりがい、自分の価値感に合うか、職場の雰囲気などをいいと思ってくれる人に届く表現を考えることが大切なのだと知りました。職員のヒアリングを通し、改めて一人ひとりを知る機会にもなりました。社長のヒアリングには職員が同席し、社長の思いを知る機会にもなったと感じています。
また、この事業が主催する合同説明会にも参加しました。思っていたより多くの方が話を聞いてくれて、そこで改めて電気工事がどんな仕事なのか知らない人が多いことが判明。業務そのものをきちんと伝える必要もあるのだなと感じました。
事業を通して、採用というものの考え方が大きく変わりました。なかば諦めかけていた求人について、努力すべきことや進み方が分かってきたような感覚があります。
取り組みの成果