令和4年度

社会福祉法人 海陽の会 てぃだの子保育園

所在地(市町村)/宮古島市
業種/児童福祉事業
事業内容/保育業務

ホームページ:https://miyakojima-tidanoko.or.jp/

園ではなく職員の魅力を伝えるPRを学んだ

コロナ禍で採用が鈍化したとのことですが、その原因を教えてください。

宮古島には大学がないため、採用はどうしても本島から来る方が中心でした。コロナ禍前は、本島から宮古島に就職すれば県から補助金が出たり、大学の奨学金が免除される制度があったため、採用が出来ていました。ですがコロナ禍により、飛行機で行き来するハードルが上がったことで本島からの採用がぐっと減ってしまったんです。それに加え、0歳児クラスの先生がひとり産休に入ったため、昨年度は9名定員の0歳児クラスに3名しか入れることができませんでした。コロナ禍でもなんとか採用を頑張りたく、本島に行き、説明会に参加したり、専門学校に資料を送ったりと様々な努力をしましたが、採用には繋がりませんでした。そんな中この事業を知り、お願いすることにしたんです。採用コンサルタントの小宮さんが提唱する「レンアイ型®採用」の話は、採用を誰もが経験したことのある「恋愛」に置き換えて話してくれるためとても理解しやすく、楽しくお話を聞くことができました。

専門家とのやりとりで、課題解決に繋がりそうな取り組みや実践可能なアドバイスはありましたか?

まず園の魅力を掘り下げるため、先生8名にヒアリングしていただきました。ヒアリングにより、年齢やキャリア関係なく学び合う環境が整っていることを知り、嬉しかったです。意外だったのが、園についての質問ではなく、先生本人に関する質問が多かったこと。ヒアリング後は、引き出していただいた内容をもとに求人文章を作成しましたが、園の魅力をPRするのではなく、ここで働いている人に焦点をあてたほうが良いとアドバイスいただきました。園のアピールではなく、職員の経歴に対して興味をもってもらえるのだというのは驚きです。
「もともとの住まいを公開するのもひとつの手ですよ」と教えてもらったことも印象的でした。県外出身の職員の地元を掲載することで、離島で働く選択肢をもっていない人が同郷という接点に目が止まり、きっかけになることもあるそうです。公式サイトで「宮古島出身の人は職員の何%」など数字で伝える方法も教えていただき、視野が広がりました。

取り組みの結果や、事業をうけての感想を教えてください。

今は完成した文章を私の方で調整している段階なので、採用にはまだ至っていません。ですが事業を通してアピールするポイントや表現方法を学び、求人広告文章の変更はもちろん、説明会で話す言葉が変わりました。
また、ヒアリングを通して改めて「今いる先生方を大切にしていきたい」という思いがより強くなりました。今年度は先生の休憩時間など、働く環境の見直しについても考えて行きたいと思っています。
これまで色々な方から採用のアドバイスをいただきましたが、ほとんどが「園のことをもっとPRした方がいいよ」というものばかりでした。それだと先生が脇役のようで、正直あまりピンときてなかったんです。実は小宮さんに会った時も、同じことを言われるんだろうなと思っていました。だけど小宮さんがおっしゃったのは逆で、「先生にフォーカスしましょう」ということ。輝いているのは園というよりも先生だと思っていたので、小宮さんの考えを聞いてとても嬉しかったのを覚えています。

取り組みの成果

納得できる採用を学び、表現の幅が広がった