採用する力を底上げ!研修で涙する職員も
今回、少し特殊な採用が必要だったとのことですが、どのような採用を求めていましたか?
弊社は今年4月、新しい事業所をオープンすることになっていました。コンセプトは「アートに特化した事業所」。そこでデザインができる人を採用する必要があり、急遽芸大生を募集することにしました。ですが福祉という主軸があるため、福祉に対する理解が必要です。また、福祉のためのデザインなので、その方がやりたいデザインができるとは限りません。芸大を卒業し、弊社に入社するメリットとして何を打ち出せばいいのか分からず、悩みました。
一般職員の採用活動も並行していたため、総合的に自社のアピールポイントを考える必要がありましたが、そこにも課題を感じました。弊社の職員は同じ人が長く定着しているため、他社を知らず、自社の強みがどこにあるのか分からないんです。私たちだけで考えるには手詰まりだと感じ、第三者からのアドバイスが必要だと思いました。そんな時に理事長から本事業のチラシをもらい、「無料でアドバイスがもらえるのなら、試しにやってみよう」と軽い気持ちで問い合わせたのが始まりです。
課題解決のためにどのような取り組みを行いましたか?
採用コンサルタントの小宮さんに課題をお伝えしたところ、「強みを知ってから具体策を練りましょう」と先導いただき、職員5~6名にヒアリングいただくことに。職員のヒアリングでは、私たちが当たり前だと思っていた「夜勤がない」ことがメリットになるのだと知り、また「見学した時に雰囲気が良かった」という声を聞くこともできました。声をもとに「来たら良さが分かる会社です。直接会うことに重きを置いた求人をしましょう」と提案いただき、方向性が見えたとともに自信に繋がりました。
その後、6回目にコーチング専門家の福島さんが来てくださり、管理者に対して研修を実施しました。テーマは「いい会社作りに必要なこと」。管理者全員の意思統一、意識改革などを通して、働いている人全員で求職者に対してウェルカムな雰囲気を作れるよう働きかけてくれました。これまで管理者同士で話す機会がなかったこと、そして福島さんが終始発してくれた「一緒に解決しましょう」というメッセージは私たちに勇気をくれました。私も含め、涙を流す職員がいたほどです。
会社全体の魅力底上げにも繋がっている印象ですが、数字的な結果や成果物もありますか?
まず、求人サイト投稿用の文章作成をアシストしていただき、欲しい人材に届く書き方を学びました。たとえば私たちだと「思いやりがある人」と書いてしまうところを、「人の成長を喜べる人」「同じ話を何度も笑顔で聞ける人」に変換してくださって。確かに「私、思いやりがあります」とは言いづらいですよね。
リクルートサイト制作の外注先もご紹介いただきました。説明会で「詳しくはサイトを見てください」と促せるようになり、限られた時間を伝えたいことのためだけに使えるようになりました。
アドバイスにより、新卒採用だけだったのを中途と第二新卒まで広げたことも良かったです。コロナ禍で見学できないまま入社→ミスマッチによる退職者が増えているという話は目から鱗。アドバイス通り枠を広げてみると、中途で良い方が来てくれて無事1名採用が決まりました。
全体を通して、まさに「採用力」が底上げされたと感じています。ただ手伝ってもらうだけでは得られなかった自信とチームの団結を得ることができました。
取り組みの成果