令和5年度
株式会社嘉数重工
所在地(市町村)/南風原町
業種/車両販売業・整備業
事業内容/ユニッククレーン沖縄販売代理店、大型車両販売、クレーン点検・整備、メンテナンス、古河ユニックパーツ販売
従業員数/18名
ホームページ:http://kakazujyuko.com/
「ありのまま」でも採用できる!と実感
事業に応募した理由を教えてください。
弊社は創業以来50年近く家族経営でやってきましたが、あまりにも昭和的な経営方針だったため、2年前から社内改革を始めました。改革により、これまでの在り方が居心地良く感じていた社員が次々と辞めてしまったんです。さらに相次ぐ退職に不安になった人が辞めていくという連鎖が起こりました。昨年は月に1人は退職届を持ってくるようになり、遂に、元いた人数の半分以下になってしまったんです。弊社はこれまで49年間、一度も採用活動をしたことがありませんでしたが、このままではいけないと重い腰を上げました。とりあえず名の知れた求人媒体に数件求人を掲載し、3名の採用が叶いましたが、3人ともすぐに辞めてしまいました。そんな中本事業を知り、セミナーに参加したんです。とはいえ当時は本当に人が足りなくて仕事が山積みだったので、実はセミナーは途中で抜けようと思っていました。ですがお話があまりにも面白く、気付けば最後まで聞いてしまって。これだ!と思い、すぐに応募しました。
事業ではどのような取り組みを行いましたか?
まず「ターゲットをピンポイントで絞ること」を勧められました。ひとりに絞ったら応募する人が減るのではと不安でしたが、まずは信じてみることに。すぐに社員のヒアリングを通して、ターゲットとなる人物像を見出していただきました。そこで浮かび上がったのは、弊社が未経験でも働きやすいことや、大きな車を整備するからこその楽しさや学びがあること。大きな車の整備は面倒かもしれないと危惧していましたが、現場の声から「乗用車は小さいけど複雑だから、大きい方が構造がシンプルで習得しやすい」という側面があることを知ったんです。また、合説時の心構えや求人広告文の書き方について「ありのままでいた方がいい」と指導を受けました。これまでは汚いところは隠そうとしていましたが、ありのままを見せた上で入りたいと言ってくれる人が必ずいますと背中を押してくれました。それらを踏まえた上で書き直した求人広告文についても、細かく添削やアドバイスをいただきました。
取り組みの成果は現れましたか?
新しい求人広告を通じて採用できた6名の方がすでに定着し、会社の雰囲気は大きく変わりました。更に、来年、2名の優秀な専門学校の学生の加入が決まっています。最初にその専門学校を訪問した際、「一人でも獲得するのは厳しい」と言われてしまいました。その学校の学生は、大手ディーラーへの就職がほぼ確実なエリート集団だったからです。しかし、合同説明会で小宮さんのアドバイスに従い、「ありのままを見せよう」と腹をくくり、つなぎを着て行ったんです。半ば諦め半分で「小さな町工場だから、大手企業でもしくじけたら僕たちを思い出してね」という話をしました。すると2名の学生が会社見学に行きたいと言ってくれたんです。彼らは熱意があり、機械いじりを好む学生でした。彼らが私たちを選んだ理由は、特殊な技術を学びたいという強い願望があったからです。今もこういう若者はいるんだ!と嬉しく、ありのままを伝えて良かったと感じています。
取り組みの成果